風佇庵 風のたより

田舎暮らしを楽しんでます

 廊下のガラス戸に蛍の明かりが見えたので家の前に出て観ました。

 まだ飛んでいる数は少ないですが藪の中や田んぼの上を飛交う蛍は何とも言えない風情を感じさせます。

 全く無風で水の張られた田圃の上を飛ぶ蛍は、あたかも二匹の蛍がシンクロしながら水面を漂うようです。

 赤線の上で蛍を眺めていると、時にはふ~と近づいて来たり体の傍を何事もないように飛び去って行きます。

 昔の話です。

 就職して実家に帰ってきたときにガラス戸に映る蛍が火の玉のように見えて心が震えたのを思い出しました。

 スリガラスだと蛍の光が拡散して10~15センチの浮遊する火の玉に見えます。何とも小心者だと自分自身情けなくなりました。

 蛍のことについて記憶があまり定かではありません。

 しかし、ここ数年蛍の飛交う数が増えて来ているように感じます。休耕田が増えて農薬の使用が少なくなったのと、無農薬で稲作をされる方もあり自然環境が改善されて来ているのかもしれません。何とも皮肉なことだと感じています。

 今を一生懸命生きている蛍の姿に癒されながら眠りにつきます。

 今日の一日をありがとう。